【導入事例】春日井 蕎席 雅山|蕎麦懐石の器をプロが一式提案

蕎席 雅山の外観。苔の庭と飛び石の先に、木の軒と緑の壁の建物が建つ蕎麦懐石の店

「いつも器がお客さまから褒められます。」
愛知県春日井市の蕎麦懐石の店「蕎席 雅山(きょうせき がざん)」の店主、鈴木さまからいただいた言葉です。

開店の準備では、器を何から、いくつ、いつまでに揃えるかが大きな悩みになりがちです。

業務用食器のプロ集団(YAMAGEN・やきものプロ・未来陶磁)は、雅山さまのメニューに合う開店の器を一式ご提案し、ご相談から約5週間で最初の納品を行いました。2026年の春には、夏に向けた器も追加でお届けしています。

蕎麦懐石のメニュー写真を受け取るところから始まり、サンプルを並べて組み合わせを考え、最後はお店で実物を見ていただいて決めました。

この記事では、その流れとこだわりを、実際に納品した器の品名とサイズもあわせてご紹介します。
これから開店する方や、季節の器を考えている飲食店の方は、器選びの進め方の参考にしてください。

この事例のまとめ
お店蕎席 雅山(きょうせき がざん)
場所・業態愛知県春日井市/蕎麦懐石(18席・土日の昼のみ・1日3組までの完全予約制)
開店2026年2月7日オープン
ホームページ蕎席 雅山
ご依頼メニューに合う開店の器を一式(2026年4月に夏の器のご相談も)
担当業務用食器のプロ集団(YAMAGEN=コーディネート設計/やきものプロ=サンプル手配・納品/未来陶磁=物流倉庫の在庫から供給)
相談から最初の納品まで約5週間(2025年11月12日ご相談 → 12月19日出張納品。その後2026年1月22日まで追加分をお届け)
開店時に納品した品46種類・1,000点以上(器・グラス・箸・箸置・コースターなどテーブルまわりの品)+厨房用品17点
夏に追加した品買い足し分も含めて19種類・322点(2026年4〜5月に4回に分けて納品)
目次

蕎席 雅山とは|東濃檜と里山の景色に包まれる蕎麦懐石の店

蕎席 雅山の店内。木のテーブル席と大きな窓、窓の外に庭と竹林が広がる客席

蕎席 雅山は、愛知県春日井市大泉寺町にある蕎麦懐石の店で、2026年2月7日にオープンしました。
営業は土曜・日曜の昼だけで、1日3組までの完全予約制。

季節の食材を使ったおまかせの懐石を、締めの打ちたての二八蕎麦まで味わえるお店です。
ご予約や最新の情報は、蕎席 雅山のホームページでご確認ください。

建物は、梶浦博昭環境建築設計事務所の設計です。
客席は18席で、建物には東濃檜が使われ、柱や天井、手に触れる部分に木を生かしています。背後の里山の景色を建物に取り込んでいます(借景)。客席に座ると、自然と背後の里山へ目が向くつくりです。この建築は、「MUSE Design Awards 2026」のArchitectural Design – Hospitality部門で、GOLD WINNER(金賞)を受賞しています。

要旨:建物には東濃檜を使い、里山を借景にした蕎麦懐石の店。客席から自然に背後の里山へ視線が広がる設計で、「MUSE Design Awards 2026」Architectural Design – Hospitality部門のGOLD WINNERを受賞。

出典:梶浦博昭環境建築設計事務所「蕎席 雅山」
梶浦博昭環境建築設計事務所「MUSE Design Awards 2026でダブル受賞|蕎席 雅山が金賞、森と川に咲く花が銀賞」

料理と器、そして檜の空間と里山の景色。器選びでも、料理に合うことに加えて、この空間と景色になじむことを大切にしました。

ご相談内容|メニューに合う器を、開店までに一式揃えたい

最初のご相談は、「メニューに合う器を提案してほしい」というものでした。鈴木さまからは、蕎麦懐石のコースで出す予定の料理の写真をお預かりしました。

開店を控えたお店にとって、器は数も種類も多く、何をいくつ揃えればよいのか迷いやすいものです。雅山さまの場合も、懐石の品ごとに合う器と、飲み物の器、箸や箸置、コースターまで、開店に必要なものを一式揃える必要がありました。さらに、オープンに間に合わせることも大切な条件でした。

器選びの流れ|お店で実物を見て決め、約5週間で最初の納品

木のテーブルに蕎麦ざる・菊型の小鉢・金銀の皿・朱の蕎麦猪口を並べた雅山の器のセッティング

ご相談から最初の納品までは約5週間。器選びは、次の流れで進めました。

時期内容
2025年11月12日ご相談・初打ち合わせ(翌13日に器のご提案をご依頼)
11月14日メニューと店舗の画像を共有していただき、内容を確認してヒアリング
11月25日オープンまでのスケジュールを確認
11月27日お店とメニューから器のイメージを固め、業務用食器のカタログから主役になる和モダンの器を選ぶ
11月28日〜29日提携3社で選定の打ち合わせ。在庫倉庫で器を直接選び、在庫と納期を確認。ガラス器・竹や木の製品・漆器・小物も選び、サンプルを手配
12月2日〜3日サンプルでコーディネートを組み、写真をLINEで共有して最終案を決定
12月6日春日井のお店にサンプルを持参し、簡易テーブルに並べて本番の選定と必要な数を決定
12月9日オープンに必要な在庫を確保し、見積書でご注文内容を最終確認
12月19日春日井へ出張して納品。立ち会いのうえ最終チェック
12月21日お披露目会
12月23日〜27日追加分を3回に分けて納品
2026年1月11日プレオープン
1月22日追加分を納品
2月7日オープン
クリックして拡大表示できます

コーディネートでは、栗の一枚板のテーブルの色目に合わせて盆トレーを選びました。
箸と冷製の蕎麦がゆの器は、お店の雰囲気に合うモダンなテイストで決めています。焼物(肉・魚)は、水紋に浮かぶ岩をイメージして料理が映えるようにし、全体のセッティングで蕎麦懐石の高級感を出しました。

水紋柄の敷物に銀の箸と箸置を合わせた、蕎席 雅山の器選びのサンプル
水紋柄の敷物にガラスの器と朱の匙を合わせた、冷製の蕎麦がゆ用のサンプル
水紋柄の敷物に岩のような焼物の器を置いた、水紋に浮かぶ岩をイメージしたサンプル

写真で組み合わせを絞り込んだうえで、12月6日には春日井のお店へサンプルをお持ちしました。
オープン前で、お店のテーブルはまだ搬入されていませんでした。そこで簡易テーブルの上に器を並べて確かめていただき、選定も必要な数もその場で決めました。(お店への出張費は、別途お客さまのご負担となります)

雅山さまの場合は、ご相談からオープンまでの間に年末年始の長い休みを挟んだため、選んだ器を揃えるのは時間との勝負でした。

これから開店される方は、オープンまでに長い休みを挟む場合、いつもより早めにご依頼いただくのが安心です。
ご依頼時期の目安は、オープンのおよそ3か月前。年末年始や夏季休暇など長い休みを挟む場合は、3か月半〜4か月前を目安にご相談ください。

コーディネートで大切にした4つのこと

黒い稜花の皿に前菜を盛り付けた、蕎席 雅山の開店時の器

1. 料理が映える色と質感

蕎麦や天麩羅、旬の菜の色がきれいに見えるように、釉薬(うわぐすり)の色や表面の質感を選びました。黒唐津の鉢や孔雀釉のプレート、金や銀を使った器を組み合わせ、料理ごとに表情が変わるようにしています。

2. 檜の内装と里山の景色との調和

器はお店の空間の一部です。檜の天井や栗の一枚板のテーブル、窓の外の緑と並んだときに「違和感なく馴染むこと」を大切にしました。ひのきのコースターや竹の蕎麦ざるなど、木や竹の道具も取り入れています。

3. 季節に合わせて変えられる組み方

開店時は、季節ごとに器を変えていけることを考えて組み合わせました。
2026年4月には夏に向けた器のご相談をいただき、蕎麦懐石の流れはそのままに、器の色合いや素材で夏らしさを出しています。

たとえば前菜では、開店時のヒワ色の小付(ヒワ吹 三角小付)をガラスの小付に替えて、定番のメニューを夏らしく演出しました。

小付をガラスの器に替えて夏らしくした、蕎席 雅山の前菜の盛り付け

4. 開店に間に合う在庫を確かめながら提案

どれほど良い器でも、オープンまでに届かなければ使えません。

そこで11月28日には在庫倉庫で器を直接選び、在庫と納期を確かめながら候補を絞りました。
12月9日にはオープンに必要な在庫を確保したうえで、見積書でご注文内容を最終確認しています。

開店時に納品した器|46種類・1,000点以上の主な品

鉄瓶・グラス・赤絵の湯呑・金銀の皿・小鉢を並べた、蕎席 雅山の開店時の器

開店時にお届けしたのは、器やグラス、箸・箸置・コースターなどテーブルまわりの品で、46種類・1,000点以上です。この他に、角バットや計量カップなどの厨房用品も17点、あわせてご注文いただきました。

主な器を、サイズとあわせてご紹介します。

品名サイズ
Ryoka(稜花)金光 小鉢14.7×高さ4.7cm
Ryoka(稜花)金光 皿18.8×高さ2.8cm
Ryoka(稜花)黒紅 皿24.4×高さ3.2cm
黒唐津くくり鉢(小)16×高さ4cm
孔雀釉ロックプレート(中)21.5×高さ4cm
いぶし銀巻 切立プレート18×高さ2cm
唐茶 フラット長角皿27.1×14×高さ1.3cm
ヒワ吹 三角小付8.4×高さ5cm
ReNEW 菊型丸小鉢(アスト)11.4×高さ3.2cm
雅銘々皿 レモン雲竜5寸(15.1×高さ1.6cm)
長角プレート 二色金箔8.5寸(25.7×18.5×高さ1.4cm)
晒竹 編み蕎麦ざる7寸(21×高さ2.5cm)
白竹 渦巻そば台21×高さ2.5cm
会席乱調マット 日本海尺4(42.5×29.6×高さ0.7cm)
能作 錫 片口(大)満水365cc(15.8×10.1×高さ6.5cm)
鉄瓶 桜輪0.9L

サイズは目安で、幅(丸い器は直径)×高さ、長角の器やマット・盆は幅×奥行き×高さで示しています。
寸・尺・cmが品名に付いた器は、呼び名のあとの( )に実寸を書いています。cc・Lは容量です。

この他、根来の千段そば千代口(蕎麦猪口)と薬味皿、金結晶ふっくら鉢、赤絵草紋小蓋向、銀彩水玉四方皿などの器も揃えました。
飲み物には、タンブラーやフリーグラス、シャンパン・ワイングラスといったガラス器を用意しています。
さらに、銀粉蒔きの箸、能作の箸置、ひのきのコースター、デザート用のカトラリーまで、蕎麦懐石のコースに必要なものを一通りお届けしました。

夏の器の追加|懐石の流れはそのまま、器で見た目を変える

ガラスの器と紺の小鉢を黒い盆に置いた、蕎席 雅山の夏の器のセッティング

2026年4月、夏に向けた器のご相談をいただきました。

ご要望は、夏のメニューとして始める「かき氷」に合わせた器と、春から夏にかけて使える涼しげな器です。
定番のメニューに合わせて、ガラス器も含めた涼しげな色合いの器をご提案しました。

ご提案で大切にしたのは、定番の蕎麦懐石の流れは変えずに、器で見た目を大きく変えることです。

たとえば、開店時に朱色の根来で揃えた千段そば千代口・薬味皿・千段7.5皿を、濃い紺色の「雨流 花紺」でも揃えました。

懐石の流れはそのままに、器の釉薬の色合いや質感で夏らしさを出す提案です。

蕎麦ざると天麩羅、蕎麦猪口が並ぶ蕎席 雅山の夏のテーブル

4月から5月にかけて4回に分けてお届けした品は、買い足し分も含めて19種類・合計322点です。
新規追加で、厨房用品の雪平鍋もご注文いただきました。

主なものをご紹介します。

品名サイズ
飛白 皿15cm(15.4×高さ2cm)/17.5cm(17.5×高さ2cm)
墨縅 皿15cm(15.4×高さ2cm)
石庭 長角皿(白)22cm(22.1×13.3×高さ2.1cm)
ゆり型 小吸椀 藍八雲 内黒3.3寸(直径9.7cm・300cc)
長手炉縁盆・長角炉縁盆尺0(30.2×21.7×高さ1.2cm)
鉄瓶 涼竹0.8L
蓋付きの紺の椀を白い皿にのせた、蕎席 雅山の夏の盛り付け
白い長角皿に焼物と筍、青い唐辛子を盛った蕎席 雅山の一品

この他、ReNEW シルバー花型向付やなまこガラス釉の玉湯呑、白磁の一献盃も加えました。
まんまる椀(シルバー/マットブラック)やガラスのアミューズ器も、夏の器としてお届けしています。
錆粉引のしのぎ湯呑や本漆の茶碗蒸スプーンなど、開店時に揃えた器の買い足しもあわせて承りました。

シルバーとマットブラックのまんまる椀を盆に置いた、蕎席 雅山の夏の器

お客さまの声|「いつも器がお客さまから褒められます」

店主の鈴木さまからは、「いつも器がお客さまから褒められます」という言葉をいただきました。

来店されたお客さまからは、「とても素敵な器ですね」「お店の雰囲気にマッチしている」「料理が映える」といった声が寄せられているそうです。

春日井のグルメを紹介するブロガーの方も、雅山さまを記事で取り上げています。

要旨:建物のおしゃれさや、庭を眺められる席の特別感、冷製の蕎麦がゆから二八蕎麦、甘味まで続くコースを紹介。記事が書かれた2026年4月の時点で、予約は8月まで埋まっているとのこと。

出典:ワカの食べ歩きブログ「蕎席 雅山」

担当した業務用食器のプロ集団|器選びの役割分担

雅山さまの器選びは、それぞれの得意分野を持つ「業務用食器のプロ集団」で進めました。

  • YAMAGEN:メニューと空間に合わせて、器のコーディネートを設計
  • やきものプロ(タイセー):飲食店の現場を知る立場で、サンプルの手配から納品、厨房用品までを担当
  • 未来陶磁(KANESU):物流倉庫の在庫から器を選び、開店に間に合う形で供給

器を選ぶ人、現場を知る人、器を届ける人が連携することで、開店準備の限られた時間の中でも、お店に合う器をまとめて揃えることができました。

よくあるご質問

飲食店の開店準備で、器はいつごろ相談すればよいですか?

開店の器の相談は、オープンのおよそ3か月前が目安です。
年末年始や夏季休暇など長い休みを挟む場合は、3か月半〜4か月前を目安にご相談ください。休みの前後は、打ち合わせやサンプルの取り寄せに使える日が少なくなり、運送会社も止まるため、器を揃える時間に余裕がなくなります。
雅山さまの場合は、2026年2月7日のオープンのおよそ3か月前(11月中旬)にご相談をいただきました。約5週間で最初の納品を行ったあとも、年末年始を挟みながら追加分を順にお届けしています。

蕎麦懐石のお店の開店準備で、器はどれくらいの数が必要ですか?

18席の蕎麦懐石「蕎席 雅山」では、開店時に46種類・1,000点以上のテーブルまわりの品を揃えました。器やグラス、箸・箸置・コースターなどを合わせた数で、この他に厨房用品が17点あります。
雅山さまの場合は、サンプルで器の組み合わせを決めたあと、お店で実物を見ながら必要数を決めました。基本的に、席数×回転数で数量を検討します。

器選びは、何から始めればよいですか?

器選びは、提供する料理の内容(メニュー)と、お店の外観や店内の写真を見せていただくところから始めます。
雅山さまでも、メニューと店舗の画像を共有していただき、内容を確認したうえでヒアリングを行いました。そこから器のイメージを固め、サンプルで組み合わせを考えていきます。

実物を見てから器を決めることはできますか?

器はサンプルの実物を見てから決められます。
雅山さまでは、写真で組み合わせを絞り込んだあと、サンプルをお店にお持ちしました。オープン前でテーブルがまだ搬入されていなかったため、簡易テーブルに器を並べて確かめていただいてから決めました。
お店へ伺う場合は、別途、出張費をご負担いただきます。また、サンプルは有償で、食器のご提案にはコーディネート料がかかります。その他、ご相談の内容に合わせてご案内いたします。

季節ごとに器を変えたいときも相談できますか?

季節に合わせた器の追加もご相談いただけます。
雅山さまでは2026年4月にご相談をいただき、4月から5月にかけて、買い足し分も含めて19種類・322点をお届けしました。
開店時の根来と同じ千段そば千代口・薬味皿・千段7.5皿を、紺色の「雨流 花紺」でも揃えました。
ガラス器も含めて涼しげな器をご提案し、蕎麦懐石の流れは変えずに見た目を変えています。

器と一緒に厨房用品もまとめて頼めますか?

器と一緒に、厨房用品もまとめてご注文いただけます。
雅山さまでは、開店時に角バットや計量カップなどの厨房用品を17点お届けしました。夏の器を追加したときにも、雪平鍋をあわせてご注文いただいています。

器選びのご相談はやきものプロへ

チロちゃん

開店の器をまとめて揃えたい、季節に合わせて器を追加したい、器と一緒に厨房用品も揃えたいなど、器のことでお困りでしたら、お気軽にご相談ください。

メニューやお店の雰囲気に合わせて、業務用食器のプロ集団がご相談にお応えします。

お問い合わせについて

業務用食器・美濃焼の卸売に関するご相談は、
豊富な知識と経験のある やきものプロ へお気軽にご相談ください。

業務用食器の卸売【やきものプロ】のアイコン
YAKIMONO PRO

業務用食器の卸売【やきものプロ】
株式会社タイセー(美濃焼製造・販売)
〒509-5142 岐阜県土岐市泉町久尻1429-173
TEL 0572-55-1061(月〜金 9:00〜17:00 営業)
FAX 0572-55-0885

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この記事を書いた人

CHIROのアバター CHIRO やきものマイスター

<Pineapple Kitchen> 代表
やきものマイスター CHIRO が、料理に合う食器をご提案いたします。

【100年続く陶器屋の四代目】
"焼き物”の生産量「日本一」の美濃焼産地で、陶磁器の企画デザインから製造販売、食器のテーブルコーディネートをしています。

「やきものマイスター 1級」資格取得者

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